SCS評価制度の伴走支援とは:現状診断から登録まで続けて頼む形と、期間・費用の出し方
更新日:2026年9月30日 作成:SCS対策比較ラボ 編集部(調査の方法と編集の方針)

伴走支援とは、SCS評価制度の★3・★4に向けて、現状診断から対策の導入、自己評価、専門家の確認や第三者評価の準備、IPA への登録申請まで、同じ支援会社が続けて手伝う形です。料金は、範囲を決めた定額(パック型)、月ごとの料金(月額型)、聞き取りのあとに決める見積もり型に分かれます。
伴走支援とは
★は、公式には IPA の台帳への「登録」で、この記事では「取得(登録)」と書きます。伴走支援は、制度の手続の前後をまとめて手伝うものですが、制度の上で自社や第三者がしなければならないことは、支援会社が代わりにはできません。
| 段階 | 制度の上でだれがするか | 伴走支援で手伝うことの例 |
|---|---|---|
| 1. 現状診断 | (制度の手続ではない) | 要求事項・評価基準との照らし合わせ、足りない点の洗い出し |
| 2. 計画 | (制度の手続ではない) | 直す順番、予算、期間の計画 |
| 3. 対策の導入 | 自社 | 規程・文書の整備、設定の見直し、機器やツールの導入、社員教育 |
| 4. 自己評価 | 自社(社内外の専門家の支援を受けてよい) | 評価基準ごとの記入、根拠の整理 |
| 5. 自己適合宣言 | 自社の経営層 | 宣言の準備 |
| 6. 確認・評価 | ★3:SCSセキュリティ専門家/★4:評価機関 | ★3は専門家の確認の手配や対応、★4は評価に向けた準備 |
| 7. 登録申請 | 自社が IPA に申請 | 申請書類の準備 |
| 8. 更新 | ★3は毎年、★4は毎年の自己評価と3年ごとの第三者評価 | 見直しと更新の準備 |
出典:基本規程 3.1.1・3.1.2・3.2.1・3.2.2、制度構築方針 p.18〜19
★3の確認は、要件を満たした SCSセキュリティ専門家が行います。支援会社に専門家がいれば、その人が確認まで担う形もあります。社内の情報システム担当者が確かめるだけでは足りません(経済産業省 FAQ Q12)。評価の流れは「評価の流れ」で説明しています。
中身と期間の目安(比較表の範囲で)
当サイトの比較表に載せた60件のうち、現状診断・対策の導入・自己評価の支援(★3)か第三者評価の準備(★4)の3つをそろって案内しているのは19件です。規程・文書の整備まで含めると15件です(2026年9月27日時点)。ここでは、この形を伴走支援として扱います。
期間
期間を公開しているサービスでは、取得(登録)までの目安を、★3で2〜6か月程度、★4で4〜12か月程度の幅で示しています。★4をゼロから目指す場合や、適用範囲が広い場合は長くなります。
ただし、制度の側の日程で、次の点が決まっています。
- SCSセキュリティ専門家の登録は、IPA の予定では2027年1月以降に始まります
- ★4の第三者評価は、評価機関の準備が整ってからで、2027年2月からを想定しています
- ★3・★4の登録申請の受付は、2027年3月からの予定です
出典:第3回配付資料 p.4・p.6〜7、IPA よくある質問 Q1-1
そのため、早く準備を始めても、登録申請は2027年3月以降になります。準備が遅れた場合は受付開始の時期を見直すとされています(第3回配付資料 p.4)。日程の全体は「SCS評価制度のスケジュール」を見てください。
費用の出し方
比較表の60件のうち、料金の金額を公開しているのは18件です。当サイトで料金の出し方を分けると、範囲を決めた定額の料金を示すものが14件、月額の料金を示すものが6件でした(2件は両方。2026年9月27日時点)。
| 料金の出し方 | 中身 | 見るところ |
|---|---|---|
| パック型 | 「★3対応」「★4対応」など、範囲を決めて1つの料金で頼む | 料金に何が含まれるか。「〇円〜」の下限の表示が多い |
| 月額型 | 月ごとの料金で、一定の期間つき合ってもらう | 最低の契約期間、途中でやめるときの扱い |
| 見積もり型 | 規模や適用範囲を聞いてから金額を出す | 見積もりの前提(範囲・回数・訪問の有無) |
伴走支援の19件で見ると、金額を公開しているのは8件です。登録後の更新まで、年ごとや月ごとの料金で続ける形もあります。IPA に払う登録料などの費用の全体は「SCS評価制度の費用」にまとめています。
向いている会社
- 情報システムの担当者が少なく、何から手をつければよいか分からない
- 取引先から★を求められ、期限までに計画を立てて進めたい
- 規程づくりと機器の設定の両方に手が回らない
- ★3を取ったあと、★4まで段階を踏んで進めたい
選ぶときに見る点
- 範囲:現状診断から登録申請まで、どこからどこまでを含むか。更新の支援は入るか
- ★3の専門家確認をだれがするか:支援会社の専門家が確認まで担うのか、別に探すのか。専門家は、6つの資格のどれか、制度の研修、IPA への登録の3つが要ります(制度構築方針 p.20)
- ★4の評価機関との関係:評価機関の評価者は、評価を引き受けた日から過去3年以内に、その組織に構築支援・運用支援・対策の実装などをしていた場合、評価できません(評価機関指定基準 2.7③)。伴走を頼んだ会社に、そのまま★4の第三者評価を頼めるとは限りません。評価機関は、IPA の予定では2026年12月下旬に公表されます
- 特定の製品が前提になっていないか:評価基準を満たすのに、特定のセキュリティ製品の導入は求められていません(経済産業省 FAQ Q10、注意喚起)。製品の導入がセットになっている場合は、自社の既存の仕組みで満たせないかを確かめます
- 契約の条件:期間が延びたときの追加費用、途中でやめるときの扱い、訪問の費用、税込みか税別か
- ガイドの公開への対応:評価用ガイドなどは、IPA の予定では2026年10月下旬に公開されます。公開後に計画や判定を見直してもらえるか
中小企業向けには、IPA が「サイバーセキュリティお助け隊サービス(新類型)」の実証をしています。★3・★4の取得(登録)に向けて、診断・ツールの導入・規程づくりなどをまとめて支援する形で、中小企業の参加は無料です(IPA 実証ページ)。詳しくは「お助け隊サービス(新類型)」を見てください。
条件で選んだ例は、★3を目指す中小企業向けが「★3を目指す中小企業向け」、★4まで見すえる場合が「★4まで見すえて伴走してほしい場合」にあり、条件と全件の確認結果も載せています。各社の違いは比較表で確かめられます。
まとめ
- 伴走支援は、現状診断から対策の導入、自己評価、確認・評価の準備、登録申請まで、同じ支援会社が続けて手伝う形です
- 自己適合宣言は自社の経営層、★3の確認は SCSセキュリティ専門家、★4の評価は評価機関が行います。支援会社が代われない部分があります
- 比較表の60件のうち19件がこの形を案内しています。期間の目安は、公開している例で★3が2〜6か月程度、★4が4〜12か月程度です(2026年9月27日時点)
- 登録申請の受付は2027年3月からの予定です
- 料金はパック型・月額型・見積もり型に分かれます。範囲、専門家確認の担い手、★4の評価機関との関係を確かめて選びます
※この記事は、経済産業省・IPA の資料をもとに要約して作成しました。支援サービスの件数は、当サイトが各社の公開情報で確かめた結果です(2026年9月27日時点)。
参考にした情報
- 制度構築方針(本文)(経済産業省)
- SCS-100 基本規程(IPA)
- SCS-310 評価機関指定基準(IPA)
- 第3回運営審議委員会 配付資料(IPA、2026年9月11日)
- SCS評価制度 よくある質問(IPA)
- SCS評価制度 特設ページ・FAQ(経済産業省)
- SCS評価制度に関する不適切な勧誘に御注意ください(経済産業省・内閣官房国家サイバー統括室、2026年4月27日)
- SCS評価制度を活用する中小企業向け支援策(サイバーセキュリティお助け隊サービス新類型の実証)(IPA)
記事の内容は2026年9月30日時点の情報です。支援サービスの内容は比較表で確認できます。制度の最新の内容は、経済産業省・IPA の公式情報をご確認ください。